久しぶりの国際線搭乗記です!こんなにも早く国際線に搭乗することができるとは思ってもいませんでしたが、3年ぶりの海外旅はベトナムのホーチミン!久しぶりの国際線で早速ですが、往復4フライト、様々な航空会社に乗ります。まずは3年半ぶりとなるANAの国際線!
- Today's flight
- 改称後初の再会
- 自動化されたチェックインに苦戦
- 出国までのひととき
- 懐かしの羽田3タミ制限エリア
- 大衆食堂と化したANAラウンジ?
- いよいよ搭乗!
- 出発!
- 機内でのひととき
- 深夜便はやっぱりキツイ!!
- 機内食の時間
- いよいよ到着!
- 降機
- Flightradar24より
Today's flight
- 航空会社: 全日本空輸 (ANA)
- 出発地: 東京/羽田 (HND)
- 出発時刻: 00:35
- 到着地: シンガポール (SIN)
- 到着時刻: 7:00
- 所要時間: 7.25
- 機材: B787-8 (JA806A)
改称後初の再会
いつもの京急で羽田イン!ここ数年は終点まで乗る旅が続いておりましたので、終点の1駅前で降りたときの充足感は忘れられません。優越感はありませんでした。電車には乗客がほとんどいませんでしたから。
前回利用時は国際線ターミナルであったこの名称も、第3ターミナルに変わりました。わかりにくくなったと言われれば確かにそうですね。長期的に見れば、国内/国際ともに、JALは第1ターミナルから、ANAは第2ターミナルからの発着に移管される計画だそうですから、その時はまた分かりやすくなりそうです。10年後あたりにはなるでしょうが。
日本に引きこもっていた数年間も、飛行機撮影のため定期的にこのターミナルには来ていたので、目に映る光景はいつもと変わりません。ですが、カメラバッグを抱えて早足でデッキに向かういつもとは違い、国際線搭乗を控えた私の足取りは、どこか優雅な歩みであるように感じます。
羽田の国際線ターミナルは、いつも旅立ちの感情を昂らせてくれます。おっと、今は第3ターミナルと言うのでしたね。
ANAのチェックインカウンター、Cまでありましたっけ?まだ復活していない航空会社がある分、場所に余裕があるのでしょうか。
自動化されたチェックインに苦戦
こちらの写真は2020年6月撮影。
チェックインカウンターですが、コロナ禍の旅客がいない時期に、一気に自動化が進みました。日系航空会社のカウンターは、自動機によるチェックイン、荷物預けが基本となっています。
当然この形式は私も初めて。まずはこちらの機械でチェックイン。パスポートもここで読み取ります。
この少し頼りない自動チェックイン機、まさかレシートのようなペラペラの航空券を出してくるのではと不安でしたが、そこは今まで通り、しっかりした用紙のチケットが発券されました。ちなみに、事前にオンラインチェックインを済ませてしまうと、紙の搭乗券が発行されない可能性があるので、その点は注意が必要そうです。
本日の搭乗券。久々の国際線フォーマットは、搭乗グループの表記が追加されて少し狭苦しくなっていました。
荷物タグもこちらで発券され、自分で巻くスタイル。まるで国内線のよう。いや、国内線でさえ優先チェックインカウンターではGSさんが手続きしてくれます。
手続きが終わり、荷物預けカウンターに向かいます。入ろうとしたら、スタッフが別のお客さんの対応をしながら、片手で私の入場を制止します。そしてそのお客様対応も終わり、入れてくれると思っていたら、「エコノミー客はあちら(奥のCカウンター)へ」と言われました。ふぇ?と思いつつ、スターアライアンスゴールド会員も使えるということを確認し、ビジネスレーンに通してもらいます。というか、SFC/プラチナ会員なりスタアラゴールド会員であることを確認もせず、チケットのY表示だけを見て「エコノミーカウンターへ」と言われたのは初めてです。
写真を見返すと、こちらはANAの制服を着たGSさんではなく、ANAのジャケットを着たスタッフ。派遣会社からの人かもしれません。コロナで人員不足なのか存じませんが、ANAのホスピタリティを保つためにも改善を願います。
カウンターには先客が1名。機械はたくさんあるはずなのに、この方の荷物預けが終わるまで待たされました。時間はあるので構わないのですが、意味がわかりません。
搭乗券のバーコードをかざして荷物を預けます。が、かざすとエラー。またかざしてもエラー。なんとか受理されたと思ったら、先ほど巻きつけたはずのタグがまた発券される事態。GSさんを呼び、対処してもらいます。
なんとか荷物の預け入れが終わりましたが、どっと疲れたという感覚。慣れていないからというのもあると思いますが、複雑な心境です。搭乗手続き時のGSさんとの会話が、出国前の気分を高めてくれるのですが、これが皆無となったのが、これほどまでに寂しいことだとは思いもしませんでした。なんともあっさりした、無機質なものになったなぁと思う次第です。
後で考えてみると、スターアライアンスのロゴが入った、オレンジのプライオリティタグが巻かれていないことに気がつきました。その代わり、荷物タグには申し訳程度に「PRIORITY」と書かれています。しかし、シンガポール航空に乗り継いで到着したホーチミンでは、全く機能しておりませんでした。あの目立つオレンジのプライオリティタグは必要です。国内線じゃないんだから。
セルフ化された国際線の搭乗手続きの複雑さに唖然し、遠くをぼんやり眺めると、ビジネスレーンの有人カウンターが!最後の希望とも言えるでしょうか。次回はあちらを使うことを心に決めました。
出国までのひととき
改悪チェックインから開放され、出発ロビーをぷらぷら。こちらはシンガポール航空のカウンター。前回のシンガポール旅行では、今回と同じANAの深夜便を利用していたので、今回はシンガポール航空に乗ることも考えたのですが、そもそも特典枠が埋まっていたこと、乗り継ぎ便と同じA350での運航だったこともあり、今回もANA利用となりました。
いずれにせよ、シンガポール航空には後ほどお世話になるので、その時にまたお会いしましょう。
その向かい側にはターキッシュ。欧州直行便がロシア上空を迂回するルートを取り始めた昨今、需要が上がりつつある中東エリアでの乗り継ぎ便。中東御三家に並んで人気なトルコ経由での旅も、いつか実現させてみたいですね。東欧や北アフリカへの旅には特に便利そうです。
展望デッキに向かいます。現在21時をまわっておりますが、コロナ禍になってから開放時間が20時までに短縮されていた記憶があり、半分諦めモードです。
なんと開放時間が延長されていました!深夜の出発に向けて準備を進めるANA機。今回の搭乗機はまだこちらにはいないようです。
展望デッキから見えるANAラウンジ。なんだか混んでいそうですよ…。
反対側にはJALのサクララウンジ。こちらは空いているように見えますね。深夜の出発便が比較的少ないからでしょうか。それとも、ANAがSFC会員を増やしすぎた?
1万円をベトナムドンに両替しました。レートは最悪ですが仕方ありません。
さて、出国しましょう!優先レーンは休止中のようなので、通常レーンから。特に待ち時間も発生していなかったので、優先レーンを稼働させる必要は、まだないのかもしれませんね。
※Wikipediaより
保安検査機器は最新システムのものにリニューアルしており、ヨーロッパで見かけたような、全身スキャナーが導入されていました。
懐かしの羽田3タミ制限エリア
出国しました!久しぶりのこの光景を、しばし味わいます。
改めてフライトインフォメーションを眺めます。成田勢からフィンエアーとターキッシュが引っ越してきており、深夜の羽田に華が添えられました。
各搭乗ゲート、そして乗り込んでゆく旅客を眺めるのが好きです。
ハワイはJALの牙城と言われていますが、意外にも2020年までは、羽田-ホノルル線を運航していなかったんですよね。今では当初計画通りのダブルデイリーとなっています。海外旅行先としては花形のハワイ。最近は物価高が拍車をかけ、ますます手が出しづらくなりました。
制限エリアをぷらぷら歩き回りますが、なんだか活気がありません。夜だからというのもあるのかもしれませんが、免税店が閉まっており、シャッター街となっています。
こちらはターキッシュのゲート。モニター表示がクールでイケてますね。地上業務はJALが担当しているようです。スターアライアンスなのに意外であります。
ますます憧れの航空会社です。
なんて悠長に眺めていますが、隣では中東系男性2人組が警察官数名に囲まれ、何やら緊迫した様子。足早にその場を去ることにします。
サテライトに行くと、これまた時間が溶けてしまうので、ターミナル散策は終了。ラウンジに向かうとしましょう。
大衆食堂と化したANAラウンジ?
これまた懐かしの国際線ANAラウンジ。スイートラウンジはいまだ未踏の領域ですが、足を踏み入れることはあるでしょうか。
前回このラウンジを利用したのは3年半前、同じシンガポールへの深夜便に搭乗する時でした。当時もシャワーを浴びようなんて考えていましたが、十数組待ちということで諦めたのでした。
さて、今回はどうでしょう?シャワー受付用の機械が新設されています。
開いた口が塞がりません。待ち客は30名弱、待ち時間4時間ほど。一体何時に来れば、シャワーに入れるのでしょうか。諦めて先に進みます。
入ってしばらく続く廊下、こちらのショーケースには、以前は飛行機模型であったり、スターウォーズ関連の展示がなされていましたが、今ではショッピングエリアになってしまいました。
入るとこれまた大変。席を探すのにも一苦労。コロナ前から夜は特に混み合っている印象ですが、サテライト近くのラウンジが閉鎖しているのもあって、今までで一番の混雑っぷり。右往左往し、なんとか中央エリアの一角を確保します。
食事メニューを見てみます。大方以前と変わらない品揃えですが、リンツのチョコレートが廃止となっていたのはショックでした。他にも、ANAロゴ入りのカステラのようなお菓子も無くなっていました。あ、日系ラウンジ名物のカレーはちゃんとありますよ。
アルコール類はご覧の品揃え。お酒は詳しくないですが、これだけあれば満足に楽しめるのではないでしょうか。一方、ソフトドリンクメニューはかなり限られます。ノンアルコールの、もう少し豪華な飲み物を置いてみても良いのではないかと思ったりもしました。
ラウンジ奥にもビュッフェエリアはあります。どうしても入口に近いエリアの方が混み合ってしまい、逆にこちらは空いているようです。麺類カウンターはこちらにはないので、メインエリアの方へどうぞ。
人が多すぎて、いちいち立って取りに行くのも億劫なので、ひと通り一気に取ってきてしまいました。
しばらく食事をいただきながらのんびり過ごしますが、隣のテーブルのお子さまがコップを落としてしまった様子。スタッフさんがすぐに駆けつけますが、家族であろうおばちゃんは、なぜか英語でやりとり。家族とは日本語で話していたのに、不思議な方です。
出発ボードにはANAの行き先が並びます。搭乗時刻が近づくと、まとまった数の人がラウンジの外に吐き出されます。最初はあんなに人が多かったラウンジも、1時間経った23時頃には、少し落ち着いた空間に。やっとラウンジらしくなってきました。先ほどまでは休日のフードコートを連想しかねない雰囲気でしたから。
そんなANAラウンジも、翌日の2月1日からプライオリティパスでの入場ができなくなりました。この混雑では、対象を狭めるしかないですね。
モバイル化の傾向が強い最近のANA。ラウンジでもスマホから食事のオーダーができるようになりました。
今まではカウンターで注文し、ブザーをもらって待つ形式でしたが、これならカウンターに赴く回数は1回で済みます。
出来上がるとSMS通知が来ますので、カウンターに受け取りにいきます。もちろん、従来通り直接注文する形式でも受け付けているようです。
オーダーしたのはこちら。最初からとんこつラーメンは食べるつもりでこのラウンジに来ていました。なぜか、無性に食べたくなってしまいます。いつか、ビジネスクラスで一風堂ラーメンを食べたいものです。
こちらはオーダーのカレー。自分で盛るカレーとは違い、野菜カレーとなっています。
ターキッシュ便のファイナルコールを伝えに来たGSさん。地上業務はJALが担当ということは先述の通りですが、JALの制服を着た職員がANAラウンジを徘徊するという見慣れない光景は、なんともシュールでした。
久しぶりの国際線ラウンジということでいろいろ食べまくり、すっかり満腹で眠くなってきました。近くではおじさま3人組が談笑しております。出張?それとも旅行かな?どちらにせよ、ここにいる人々は皆海外に旅立つ者同士。自然と親近感が湧きます。
搭乗開始時刻が迫ってきました。ほとんどの客がいなくなっており、あんなに賑やかだったラウンジにも静寂の時が訪れます。こんなに人がいなくなるのであれば、キャンセル待ち多発でシャワーに入れたのかもしれませんね。先ほどのおじさま方は、バンコク便の搭乗開始のタイミングでいなくなっていました。
食事も終わって、残った少しの時間はソファ席に移ってのんびり。久しぶりの国際線フライトに心を躍らせながら、搭乗開始の時を待ちます。
首相も3年ぶりの海外への旅立ちを見守ってくれています。
2時間ほどと、少し長めのの滞在となりました。まだまだ運休となっている便も多い中、我々のシンガポール便が、今のところはANA含むスタアラ航空会社の最終便。同便の搭乗客を見送って、このラウンジは1日の営業を終えます。
いよいよ搭乗!
先ほど以上に静かなコンコース。日本を代表する国際空港にも眠りの時は存在します。世界の、特に中東の巨大ハブ空港は、静寂な夜を知らないところも多いですがね。
本日の搭乗機とご対面。予約当初は789での運航予定でしたが、その後すぐに788に変更となりました。とは言っても、国内線でも目にするようになった中距離240席仕様(いわゆる78M)ではなく、184席仕様の長距離路線向け788です。今回搭乗するシンガポール便を含め、この冬ダイヤ前後に再開した東南アジア深夜便は、このタイプの788で運航されているようです。
184席仕様機は全5機。本日はどのレジが搭乗機となるのか、全く見当がつきませんでしたが、本日の機材として充当されたのはJA806A。7年ほど前に、パリへの便でお世話になったことがある機体です。搭乗機被りはあまり歓迎ではありませんが、前回搭乗から期間も空いていましたし、良しということにしましょう。
搭乗開始の少し前に到着。相変わらず、機内には早めに入りたい派です。
程なくして、搭乗開始です。通過時にピンクと黄色の紙は出てきませんよ。国内線じゃないんだから。
羽田空港の国際線は、ゲート通過後にエスカレーターを降りて搭乗という形式がお馴染み。ここで毎度興奮してしまいます。
改めて、搭乗機に挨拶。7時間という久しぶりに長めのフライト時間、お世話になります。
乗り込みます!
長距離仕様の788なので、ビジネスクラスは当然フルフラットになるスタッガードシート。中央席は、サイドテーブルが左右2つという王様シートと、逆にその前後は1/2サイズのサイドテーブルという、格差の大きい配列。
ANAのビジネスクラスといえば、青く光るこのサイドテーブルが良い味を出してるんですよね。航空好きでもなんでもなかった頃に、インボラで一度だけ乗ったことがありますが、このテーブルの存在に贅沢感を感じる、舞い上がってしまったのは自分だけでしょうか。その時も788の、こちらのスタッガード仕様でした。思い出すだけで幸せです…。
続いてプレエコ。上級会員向けの無料アップグレードサービスは廃止され、かといってわざわざ少しお高めの追加料金を払ってまで乗ろうとは思わないので、次乗るのはいつになることやら。
そして我らがエコノミー。国際線ではド定番のこのシートですが、今や国内線でもおなじみとなってしまい、いまいち国際線の特別感というものが欠けつつあります。
座席に着くと、毛布と枕がセットしてあることに気づき、こういうところは国際線であることを感じさせます。
さて、本日お世話になる28Aです。240席の中距離仕様機(=78M) と座席タイプは同じですが、あちらは座席間隔が31インチであるのに対し、こちらは34インチ。さすがは長距離仕様、少し広めとなっています。
以前なら機内の眺め重視で、コンパートメント後方の座席を指定することが多かったのですが、最近では専ら、主翼の少し後ろの位置を指定するようにしています。
フライトマップに映る各国の地名に、心躍ります。
安全のしおり。
隣からは、バンコク便が一足先にプッシュバック。先ほどのおじさま方も乗ってらっしゃるかな。
いや、あちらだったかもしれませんね。
羽田でのタイ国際航空といえば747のイメージがありましたが、今ではA330がその座を引き継いでいます。設備面ではA330に劣るタイの747ですが、空の女王という貫禄には勝てません。一度乗りたかったな…。
出発!
「セットスライドバー」の合図で扉が閉まり、出発となります。8〜9割ほどの搭乗率でしょうか。見たところ、日本人がそのうちの5〜6割で、他には東南アジア系であったり、欧米系の旅客もいました。彼らの中には、太平洋を横断した後に乗り継いできた方々もいるでしょう。実際、私の後ろの3席は、アメリカからの旅行者と思われる方々でした。
幸いにも3席の中央B席は空席。同行者と2人で3席使えます。
あー現れました。ヘッドカバーを後ろにはねのける厄介モンスターのお目見えです。後ろの人はモニターが見えなくなってしまうので、大変迷惑な行為です。そっと畳んで置いてあげましょう。
気づいたら安全ビデオの上映が始まっていました。相変わらずこのVer.は高揚感を感じさせてくれないものです。個人的には前々代のものが一番馴染みがあり、好みです。ぜひ業績が回復した際には、またワクワクさせてくれるような、ANAらしさあふれる安全ビデオへの更新を期待しています。
プッシュバックし、エンジンスタート。タワーに、今回の旅の無事を祈ります。
外資系航空会社の羽田ナイトステイ便も再開しております。こちらの大韓航空は、羽田ではなかなか見られない737MAXです。
キャセイはコロナ前の運航便数に戻りましたね。キャセイドラゴンは消えてしまいましたが…。
第1ターミナルに並ぶ鶴丸に見送られながら、滑走路に向かいます。
A滑走路を横断。
格納庫横を通過していきます。ということは、今日の離陸はD滑走路05からかな。
スカイマークの格納庫内は初めて見たかも。
夜間の離着陸でも機内照明Maxなことが多いANAですが、さすがに深夜便ともなると、照明は少し暗くなります。3年前のこの便では完全に消灯していましたが、今回は少し明かりが残っているようです。
その後は順番待ちなど一切なく離陸!深夜の東京湾に飛び上がりました。
遠くには東京の夜景も見えます。東京タワーは深夜も輝きを放っています。
右旋回し、機窓には千葉の風景かな。日本の風景にしばし別れを告げます。
機内でのひととき
ベルト着用サインは早々に消灯しました。よっぽど天候が良いのでしょう。本日は穏やかなフライトになりそうです。
この184席仕様機、機内最後方に化粧室はありません。そんなことは既に予習済みですが、最後方からのキャビンショット撮影のために、無知な搭乗客を演じます。
さて、席を立ったからにはトイレに寄っておきます。ウォシュレットボタンは便器に対して横ではなく前。最近普及し始めている、ANA特製・肘で開けられる扉は、国際線にまでは広がっていなかったようです。
ドリンクサービス開始。狙うはやはり「香るかぼす」一択です。ちなみに、今回のCAさんは全員日本人。バンコクなど、英語を公用語としない都市への便では、その言語を話す外国人CAが乗務することがありますが、英語が公用語なシンガポールへの便では、日本人CAで十分というところでしょうか。
かぼすをゲット。うーん、紙コップですか…。これでは国内線と同じじゃん、なんて思ってしまいます。プラコップで国際線らしさを感じられると思ったのですが、残念です。
他にも、どうやら国内線プレミアムクラスでは、今までグラスで提供していたアルコール飲料も紙コップになっているようです。コロナ禍とエコ推進活動に乗じたコストカット戦略なのかなと思ってしまいます。「ANA Future Promise」キャンペーンが落ち着けば、かつてのANAが戻ってくるのかなとは思いますが、望薄かな。「さすてぃなぶる」効果で、次々とANAのレベルが下がっていくのは、見てるだけでも苦しいです。
飲み物とともに配られたのはこちらのスナック。これは前回同様ですね。ペットボトルの水も入っており、海外到着直後には、1本持っておくだけで重宝しそうです。本来は機内で食べてしまうことが望ましい(そもそも持ち帰りは原則禁止?)のでしょうが、今はおやつの気分ではなかったので、非常食としてカバンにしまっておくことにしました。その後無事、カントリーマアムは粉末になっておりました。
参考までに、内容イメージはこちらです。
これはあまり知られてないのではないかと思いますが、座席下にはフットレストのようなものがあります。しかしこれが微妙に使いづらい。31インチの座席間隔に合うように設計されているからか、34インチの座席間隔では、少し離れている。しばらく足を中に放っておくと、少し疲れてきます。
シートポケットを探ると、ヘッドフォンが現れました。これも国際線らしさの1つ。そういえば国内線でも、以前はヘッドフォンが備え付けられていましたね。
機内エンタメはあまり使わない派になった私ですが、せっかくなので私のお気に入りを少し見てみます。
入国書類案内ですね。
ベトナムのを、と思って探しますがありません。どうやらベトナムは入国カードの記入は必要ないみたいですね。代わりにシンガポールのを選んでみます。シンガポールも紙の入国書類は廃止になっていたはずです。
深夜便はやっぱりキツイ!!
そんなことをしている間に機内は消灯。時刻は1:50。離陸からちょうど1時間となります。
ラウンジでも少し眠気を催しており、やっと機内も就寝モードということで、寝ておこうと思います。おやすみなさい…。
眠れない…。
3席を2人でエコノミーフラットしようとしますが、これもなかなか入眠できない…。先ほどのカントリーマアムは、おそらくこの時に頭で潰しています。高さ調整のためにカバンを枕代わりにしていましたから。
消灯時も、CAさんが「マスク着用のお願い」という画面のiPadを持って歩くものですから、迂闊にマスクを外せません。おかげで呼吸はしづらく、余計眠れません。
3時頃、沖縄付近を通過。あと少しで日本の領空を離れます。このフライトの半分近くは日本を飛んでいることになりますので、やはりこの国は大きいですね。
昨年のこの日は、那覇経由で石垣に旅したのだなぁと回想します。
今年は友人Kが沖縄を訪れたそうなので、その時の搭乗記はこちら。
眠れないどころか、身体が痛くなってきたので、少し歩き回ります。こうしてみるとほとんどの人が寝ているようですが、なぜか私の周りだけ、寝るのを諦めたのか映画を見ている人が多かったです。後ろの北米から乗り継いできたであろう女性も、寝ることなく映画を見ています。恐らくは太平洋横断中に十分寝たんでしょうね。
深夜便の機内というのは、なんだか魅惑的です。そして、東京から遠く離れた海上を飛行しているというだけで、武者震いがします。このままそんなことを延々と考えながらぼーっと機内を眺めていたいですが、深夜便なのでそうもいきません。ここで寝ないと到着後に痛い目を見ることは、前回の搭乗から学んでいます。
どうしても寝たいので、もうマスクは外すことにします。普段からマスクをして寝るなんてことはしないので、それを機内で出来るわけがありません。ただ、それで起こされて注意されるのも嫌なので、毛布を頭から被って顔を隠します。暑いですが、呼吸はいくらかマシになりました。
機はまもなくフィリピン上空へ。フィリピンのマニラには近日訪問予定がありますが、それはまた今度。
※ANA COUCHii の紹介ページより
その後も睡眠体勢を模索し続けましたが、最終的には窓に背を向け、この男性のような姿勢に落ち着いたようです。
機内食の時間
どうやら深い眠りに入ったようで、機内食の準備で目が覚めます。1時間半ほどは眠り続けていたようです。7時間のフライトのうち、消灯時間は3時間半ほどでした。
温かいものを飲みたいなと思うのですが、メニューを思い出せない…。そろそろサービスインフォメーション冊子をシートポケットに入れるのを再開してください。あれがあるのとないのでは、だいぶ違いますから。3〜4年前の記憶を頼りに、コーンスープがあるか尋ねてみると、茅乃舎の野菜スープならとご提案。そういえばコーンスープは期間限定でした。お願いしたところ、後ほど持ってきて頂けるとのこと。
写真つきのメニューを渡してくれるのはANAの良いところと言えます。文字だけであったり、口頭で言われるだけでは、メニューを想像するのも難しいですから。
到着前の機内食メニューは、3年前から変わらずワンパターンですね。和洋2種類が2ペア、それを3か月ごとに交互に提供。今回は前回搭乗時とは違う方のペアなので新鮮さはありますが、頻繁に乗る人には飽きてしまいそうです。
そういえば、機内食総選挙は復活しないのでしょうか…。
「さすてぃなぶる」効果によってメインの容器が変わったようですが、まあ良いでしょう。食器は金属製から変わらず。これは日系航空会社の素晴らしい点の1つだと思っているので、ぜひこのままであってほしいところ。
洋食にしてみました。機内食のメインがパンケーキって、少し珍しくないですか?温かくてgood!!でした。マカロニサラダはまだ少し凍っている部分もありましたが、味も私好みで最高です。左上にはパンもありますが、これは洋食メニューだけについているもので、和食だとこのスペースは空白。なんともスカスカ感があります。
同行者の和食はこちら。なんだか想像と違う…?
恐縮ながら、記事を引用させていただきます。コロナ前からこのメニューはあったわけですが、私が想像していたのは引用記事様にあるもの。それと比べると、なんだか緑が増えている。そして、彩度が少し落ちている…。
先ほどのメニュー表をもう一度見てみますと、以前のメニューは「紅鮭の彩りご飯」、そして現在は「鮭の彩りご飯」。微妙に名称を変更し、内容を変更されたようです。細かいところでコスト削減、流石です。味に関しては今までのものを知らないので、普通にgoodでした。
「ANAオリジナルドレッシング」なるものが毎度ついていますが、イタリアンだったり和風だったり、毎回微妙に違うようです。
食後はコーヒーにしてみました。そういえば野菜スープはといいますと、搭載していなかったらしいです…。
食後はトイレが混みやすいというのはよくある話ですね。
到着まで、まだ1時間ほどありますので、NHKでも見ておきます。
どうでも良いことですが、機内アナウンス収録に使っていたレコーダーは、電池交換したタイミングでファイル番号が1000を突破しました。
機体中央部は、ビジネス→プレエコ→エコノミー と盛りだくさんです。プレエコとエコノミーはカーテンで区切られず、あくまで同じエコノミーのくくり。そして、カーテンの向こうはビジネスクラスの世界であり、我々エコノミーの身分では、あちらの世界の様子をただただ想像するだけであります。
エコノミーの中でもこのあたりは、少しでも早く降機したいという方ですぐに埋まりやすいとか。
ずっとほぼ直線での飛行でしたが、ここで少し迂回。気流の悪いエリアでもあったのでしょうか。
いよいよ到着!
シンガポール到着が近づいてまいりました。降下していくと陸地が見えます。2019年搭乗時はマレーシア上空を通過しての着陸でしたが、今回見えたのはインドネシア領のバタム島。夜は街の光しか見えず、離陸時に見えた関東の風景との違いは分かりませんが、実際には、そこには日本とは全く違う風景が広がっているはず。なんだかワクワクしてきました!
前回のANA搭乗は昨年夏、新千歳からの帰京便。その時の機材も787で、座席の位置もほとんど同じでしたので、機内を眺めながら当時の記憶がリンクします。今回のフライトも、前回のフライトの延長線にあるように思えてきました。前回も、着陸前には千葉の夜景が見えておりました。当時と同じ機内風景なのに、今、外には異国の風景。なんだかこの不思議な感覚、分かってもらえないと思いますが、それで良いのです。
右旋回し、最終の着陸体勢。シンガポールの沿岸には、深夜にも多くの船が出ています。
少しでもシンガポールらしい風景が見えないかと思い、目を凝らしてみると、あれは恐らくシンガポール・フライヤー?だとすれば、あのあたりにはマリーナベイが広がっているはずです。
トランジット観光でマリーナベイの風景だけでも眺められればと思いましたが、シンガポール入国にはまだ制限が設けられており、出入国で問題が生じてその後の予定に支障が出てもいけないので、今回はすぐにホーチミンへ向かうこととしました。
着陸前には陸上飛行になり、シンガポールの風景を間近に楽しみます。航路西側には建物が多いようですが、住宅地ではないのでしょう。そして航路の東側にはゴルフ場が広がっています。なので、チャンギ空港では騒音被害は発生せず、24時間運用できているのでしょうね。
着陸!時刻は6時25分。定刻7時ちょうど着のところ、ここ数ヶ月の同便の中では一番の早着となりました。
最近のANAは英語アナウンスを機会音声に任せる傾向にありますが、今回は出発時と到着時ともにCAさんによるアナウンス。やはりCAさんの特徴が表れる肉声アナウンスの方が、個人的には好みです。
そして前回同様、あっという間に窓が曇ってしまいます。
どこを走行しているかも分からないので、フライトレーダーで現在位置を確認します。
スポットインしたみたいですが、何も見えません。
降機
7時間を過ごした空間ともお別れです。
70周年記念でしょうか、ANAのこれまでの歩みが降機ビデオとして上映されます。このアニメーション、2018年まで使われていた降機ビデオを思い出させますね。
プレエコの座席の真価は深夜便で発揮されるのかもしれません。広い空間とレッグレストがあるだけで、睡眠環境はだいぶ変わります。
ビジネスクラスなんてチートですよ。フルフラットで眠れないわけないじゃないですか。とはいえ、せっかくビジネスクラスに乗るならそのサービスを存分に楽しみたいと思ってしまう私は、深夜便で乗るなんて贅沢なことはしないでしょう。
降り立ちました!むっとした空気が、東南アジアを感じさせます。
海外で見るANAロゴは、なんとも頼りがいのあるものです。背後には空港職員も多く、ずっと機体撮ってる変な日本人と思われたことでしょう。構いません、これも一期一会ですから。
隣にはジェットスターがいたんですね。もちろんジェットスター・アジアであり、ジャパンではありません。
その奥をよく見ますと、ANA機の姿が!早朝出発のNH802便、B787-9 (JA898A)であります。
ターミナルに放出されると、あっという間に日本人の姿は見当たらなくなります。目に飛び込んでくる文字も基本英語!久しぶりに味わうこの孤独感が最高です。
ぷらぷらしていると、搭乗機を撮影できる素晴らしいスポットを発見。海外でJAレジ機を撮影できる喜びは、3年前のあの時以上です。
開放的なイミグレ。そういえばここは第1ターミナルだったのですね。コロナ前までは、ANAは2タミ発着でしたが、1タミに移管されたようです。恐らく一時的なものかと思いますが、そろそろ戻っても良い気はします。
気になっていたマスク着用状況ですが、している人としていない人が半々といったところでしょうか。していなくても問題なさそうなので、さっさと外してしまいます。
こちらはイミグレなんてじょうか。なんとも簡素な作りです。入国カードも電子化したシンガポールは、確実にデジタル化の道を歩んでいます。
ここが第1ターミナルの中心地ということになるのでしょうが、ルイ・ヴィトンが目立つように店を構えています。これは第3ターミナルでも同じでした。
そろそろシンガポールの雰囲気にも慣れてきました。
フランスではないですがマカロン。残念なことにお値段高め。シンガポールの物価高しです。
パイロットの方々が通り過ぎます。日本語を話しておりましたので、時間的にもおそらくこれから成田に出発のJALの方々でしょう。この先にJALのゲートもありますし。
1タミの端にやってきました。気づくともう3タミに入っており、シンガポール航空の機体が目に入ります。夜もすっかり明けたようです。チャンギ空港は、基本的には1つの巨大ターミナルが形成されており、それをエリアごとに1タミ〜3タミと名付けているような形です。将来の成田空港も、このようなターミナル構成を目指しているのでしょう。
到着したのがTransferDのエリア、そして現在いるのがTransferCです。ターミナル1をまっすぐ歩いてきたことになります。
そういえばこの空港は、搭乗ゲートに保安検査があります。ゲート前の待合室はガラスで隔てられたところにあり、外が見えるから飛行機の写真を、というのは難しいつくりです。
ここからT3の中心地にも歩いていけますが、ここはスカイトレインを利用することにしましょう。シンガポール航空の牙城ともいえるT3に向かいます。
Flightradar24より
2019年に同便に搭乗した際の様子はこちら。